仏の国・密厳浄土を地上に実現するには
「祈り」や「阿字観」と呼ばれる修行は、己の意識の王国における人民――すなわち想念――を一定の目的の方向へ集中的に動員する行為です。
この動員は、内部に眠る仏性を揺り動かし、内なる「仏の国」、すなわち密厳浄土を現実化する力を生み出します。
いくら意識の国の人民が多くとも、それぞれが別々の方向に動いていては、現実的な力は何ひとつ生まれません。
内にある力を宇宙に満ちる力と調和させるためには、一定の時間を定め、自らの心の方向を仏の方へ向けることが肝要です。
そのとき、仏の慈悲の波長、生命の波長、智慧の波長、豊かさの波長、平和と調和の波長に心を合わせることができます。
さらに、多勢が集って共に祈ると、信仰の力による感情の共鳴が起こり、如来の波長と一致しやすくなります。
そのとき、密厳浄土の実現に向けた力が、より強く、現実に現れ出るのです。