■玉泉寺 今月の掲示板■「一滴の雨に宇宙が宿る」
一滴の雨に宇宙が宿る
一粒の涙にも宇宙が宿る
雨の日、ふと空を見上げることがあります。
降り注ぐ雨は、ただの水滴ではありません。
海から立ちのぼった水が雲となり、風に運ばれ、再び大地へと帰ってきたものです。
その一滴の中には、空があり、風があり、太陽があり、大地があります。
だから一滴の雨を見つめていると、小さなものの中に大きな世界が息づいていることに気づかされます。
人の涙もまた同じです。
悲しみの涙。
感謝の涙。
亡き人を想う涙。
その一粒は単なる水ではありません。
そこには、その人が歩んできた人生があり、出会った人々があり、言葉にならない願いがあります。
私たちは大きなものを遠くに探しがちです。
けれども、本当に大切なものは、小さなものの中に姿を現しているのかもしれません。
雨の一滴にも。
涙の一粒にも。
限りなく広く、限りなく深い、いのちの働きが宿っています。
その働きは、私たちを生かし、支え、見守り続けています。
雨に濡れる日もあるでしょう。
涙を流す日もあるでしょう。
そんなときは、そっと思い出してみてください。
一滴の雨に宇宙が宿るように、
一粒の涙にもまた、
はかりしれない慈しみの世界が宿っていることを。